昭和32.8.10 岩波書店刊行
『露伴全集』第三十二巻 より。
義太夫、落語、漫才、講談が集まって一日のうちに観れる豪華なイベントがあって船橋まで行ってきました。お目当は市馬さんの落語「淀五郎」を聴くことだったんですが、漫才のナイツがこれまた面白かった。
お下品なことやおゲスなことをテンポよくポンポンポンポンボケてはツッコむ、と言うことを繰り返すだけなんですが、ほとんど老人ばかりの会場を大いに笑わせていました。
言わないだけで、皆んなやっぱり、お下品、おゲスなことが大好きなんだなと。
そう言えば、僕が唯一持っているお笑いDVDは「横山やすし・西川きよし」なんですが、お下品でね、最高なんです。妻が留守の日に一人何度も何度も見返しています。
「お嫌いですか」「お好きです」
の世界ですね。
さ、露伴先生を読んでいきます。
蚊屋のあなむざんやな句なし妻もなし
兜の下のきりぎりす的な。あぁむざんなや。
霞みかけて空を風行く春寒き
なんだか変な句です。ただぴゅうと空を行く風が清らかな感じがします。
釣の気も老いてすみけり秋の水
大人の句。大人の世界です。大好きです、とか書くとまた老人趣味だと言われそうだけど、こういう穏やかな世界、諦めた世界、いいじゃないですか。
湯の村や夢ばかりなる春のゆき
湯の村ならば春やよし。
ちび墨と我とありけり年の暮
ちび墨の可愛さよ。大事に使ってます。
伊東の宿
旅にして梅一號の初日哉
伊東はいいです、昔一人旅したんですが、マンボウのお刺身を食べてですね、いや、美味くはないですよ。その他の刺身はことごとく美味でした。
あの先で修羅はころがれ雲の峰
修羅修羅ころころと。
俊寛も片頬笑みけり寄若布
大量大量の。
旅寝して家に帰れば青葉哉
青葉の頃のお家ごろごろもまた良いもんです。
市川菅野
長き夜や鼠も憎きのみならず
菌さえなければね、鼠も。
うーむ、露伴さん面白くてなかなかページが進みません。ま、ゆるゆる行きます。
じゃ
ばーい