とても立派な内藤鳴雪③

大正4.4.10日本社発行『鳴雪俳句鈔』
昭和60.10.19松山子規会発行
畠中淳編著『内藤鳴雪』
平成14.7.16岩波書店発行『鳴雪自叙伝』

ちょっと冗談のつもりで、働いてない働いてないって世間様に言ってきたせいか、どうも最近ほんとに働いてないんじゃないかと思われてる事に気付き始めてマズイなと感じてきています。

いや、あの…、働いてますよ、結構働いてますよ?

信じてないでしょ?毎晩終電逃してると思ってるんでしょ?

働かなくても良いんだったらぜひ働きたくない、と公言してるのがいけないのかなぁ…、仕事は生きるためだけにやってます、好きなのは俳句です、とか言ってるから駄目なのかな…。

いや、あの…、働いてますよ、ほんと。

くっそ、信じないんでやんの…。

まぁ麒麟は信じられなくとも、鳴雪さんは読めば読むほど好きになってきました。あたたかいです、うん。

さ、読んでいこうかな

『鳴雪自叙伝』より

勤番者はよく失策をしたもので、かの蕎麦屋で蒸籠(せいろ)へ汁をぶっかけること等は、少しも珍しい事ではなかった。

いつの世も田舎者は寂しい。僕もそんなに訛ってないと思ってたのに、訛ってると生粋の東京の人に言われた時は真っ青になりました。今は広島の言葉も綺麗な標準語も両方上手くしゃべれないので少し寂しい。ちなみに土佐では訛ってた方がモテるのでみんなわざと訛ってました。

その時の提督はペルリとアダムスという二人であったが、談判の折、幕府の役人の画心のある者が、二人の顔を窃かに写生した。その画がひろく伝写されたのも見た。ペルリは章魚(たこ)のようで、口もとがペルリとしていると思った。アダムスは大変に大きな口を開いていた。

ペルリとしているのでペルリと言います

『春夏秋冬』の鳴雪の句からいくつか

此頃は女畑打ついくさかな

平和が一番ですわい

桶に浮く丸き氷や水ぬるむ

ぬるむんだので、ちゃぷっと可愛い

もらひ来る茶碗の中の金魚かな

命が丸くてこれもまた可愛い

屋根越に僅かに見ゆる花火かな

ちらっと

『鳴雪句集』より

元日や一系の天子富士の山

これがおそらく鳴雪にとっての代表句かと思います。確かにめでたくて立派で良いかと思います。

暖かや君子の徳は風なれば

そうですよ。この季語の置き方好きです。

春雨や酒を断ちたるきのふけふ

辛い。でも春雨がなんか可愛く響いている。

雀子や走りなれたる鬼瓦

立派な屋根、昔の家は屋根立派

両刀を人に預けて踊りけり

もう両刀を人に預ける事もないので貴重な句です。

さてまたね

ばーい