石田郷子句集『秋の顔』
1996.5.10ふらんす堂発行
最近ネットで石田郷子さんが話題ですね。僕、石田郷子さん大好きでして、東京に来たばかりの頃(週払いの警備員バイト時代)、まだ郷子さんが今のところに引っ越される前に、日曜祝日だけ自宅を喫茶店とされていて、僕よく遊びに行かせていただいてたんです。あの頃結社外で会った事のある唯一の俳人が石田郷子さんでした。今思うと贅沢な時間だったなぁと。
「読みたいのあったら持って行っていいよ」と仰ってくださいまして、いや良いンスか!?とか 言いながらほんとに俳句の本や雑誌をガバガバ持って帰ってました。初対面なのにカレーを食べさせてくださいました。美味しいコーヒーもセットでした。そして一回目はなんとお金(喫茶店なのでコーヒー代)を払わずに帰ったと思います。ほんとごめんなさい。
かなりかなーりお世話になりました。
句集を読んでいきましょうかね、有名句がごろごろあるんですが、好きなように抜きます。
春浅し父の叱言を聞きにゆく
優しい。石田勝彦さんの事だと思うとなんか嬉しい。郷子さんとお話ができるように熱心に石田勝彦さんの句を読んだのを思い出します。
来ることの嬉しき燕きたりけり
有名句ですね。こう、ぴゅーっと来る感じがします。
まつくらな雨降りにけり蜆汁
熱そう、美味しそう。
蜂たかくたかくゆきたる空の色
ぶーん、いや、ぷーんのが可愛いかな
眠りてもまだ見えてゐる星涼し
かなりいい夢
秋海棠といふ名も母に教はりし
こんなの詠まれたら嬉しいですね、泣いてしまいますね。
馬の瞳のひつそりとある秋の風
黒瞳超綺麗
父の手のざくざくと剥く柿なりけり
あぁよき父よき娘。やはり勝彦さんと郷子さんと想像しながら読むとなんか嬉しい。
おでん食ぶ食べてはものを言ひにける
政治の事とか野球の話とか、おでん旨いとか
眠るとき銀河がみえてゐると思ふ
これ一番好きな句、今読んでもやっぱりいいなぁ。僕もみえてゐると思いたい。
うららかな犬の背中がそこにあり
両手で抱き締めたい
まつしろな空の下なる花疲れ
ふー
枇杷の実を空よりとつてくれしひと
惚れてしまう
月光の差し込んでゐる電話かな
電話ボックスだったら嬉しい。僕昔酔って終電を逃し、あまり寒くて電話ボックスの中にいた事があります。いやー、懐かしいな、電話ボックス。
花菖蒲どんどん剪つてくれにけり
これも有名句ですね。えぇっ!?良いんですかっ!?ってな状況なんでしょうか。
梅を干し梅の気持ちをきくといふ
「どう?」
梅「うん、いい感じよ」
椅子ひとつ秋の金魚を見るために
金魚大事
犬小屋を覗いてゆきし初雀
雀「いる?」
犬「うん」
くらがりを指さしてゐる浴衣かな
なんか見えてる、なんかいる
そんじゃね
ばーい