「しわくちや」 江渡華子

「しわくちや」 江渡華子

六月や革靴磨く時胡座
子はパンをちぎり続けて梅雨に入る
はつなつのいざ遠山を見る橋へ
乳離れして誇らしき夏野かな
鞄からハンカチしわくちやになり出でぬ
車には入れない夏の蝶ゆらゆら
富士いつも東に見える庭に薔薇

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