「草の波」 江渡華子

「草の波」 江渡華子

冷素麺子の濡れながら手で掬ふ
すたすたと子の進みゆく梅雨晴間
グラスへと冷酒つがるるとき静か
蒙古斑水浴びの水弾きたる
何も怖くない夏の野は草の波
病室の窓のかたくて遠くに虹
繰り返し絵本読まされ夏の雨

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