「葡萄」 野口る理

「葡萄」 野口る理

手花火の終はれる闇の白さかな
初秋のカーステレオを司る
トランクのため遠回りする残暑
枝豆を茹でる心配されながら
笑はせてくれるね秋の雨に浮き
海も夜葡萄に葡萄重ねては
一センチメートル歯磨き粉は秋へ