「裏に鹿」 神野紗希

「裏に鹿」 神野紗希

歩き出しそうな切株雪解川
ひとつぶの空気こぼして梅ひらく
紐いくつ解きて雛飾りけり
裏に鹿描かれて雛の鏡かな
すずしろも容れてポトフや雛祭
風船と人頭と車窓過ぎりぬ
二指立てて雛の歩幅を考える