新婚の写真と武具を飾りけり
きりんの家五日目「結局全部やりにけり」
結婚前にはなんというか、貧乏だし、俳人たる者、貧乏の方が本物であるとなんとなく思ってましたので、式はやらん、写真もいらん、パーティなんてもってのほか。竹林の七賢みたいのがカッコいいのだと。
つまり籍だけ入れようという、こうなんというか売れないバンドマンのような、ヒドイ考えをしていました。
ですがね、ですがまぁそういうわけにもいかなくて…
えーと、全部やりました。俳句の仲間達がパーティを開いてくださり、A子の友人を含めて60人ぐらいでわっとやって、結婚式は紋付き袴に白無垢で、別に写真はウェディングドレス姿のも。
えーと、全部やりましたねぇ。やってしまえばなんだか全てノリノリで、A子も機嫌が良いし、少し誇らしい気すらしました(僕はほんと何もやってないんだけど)。
いつの間にか玄関にはチョコンと小さな兜が飾られていました。隣には僕の好きな竹の絵の写真と。
うむ、俳人の妻として良し。
A子ちゃん今日のどう?こういうので良いかなぁ?
「A子は幸せ者です」
はーい、それじゃあ
また明日