2013年8月26日

稲光してさざ波の立つ産毛

ここのところ毎年松山で楽しみにしていたものがある。

俳句甲子園が終わると、折角俳句仲間が大勢集まっているので、喫茶店などに集まってかき氷をつつきながら句会をしたり、道後温泉に浸かって俳句にまつわる思い出話に花を咲かせたり、坂の上の雲ミュージアムなどの観光名所を回る・・・ことも好きだがそうじゃない。

個人的には大街道商店街に作られるお化け屋敷に行くことが大好きなんだ。最初は、スタッフの仕事ばかりで中々皆と関われなかった親友と、ちょっとくらい遊びたいなと思って入ったのがきっかけだったはず。

心底残念ながら今年はやらないそうだが、入口で怖さのレベルを調節できたり、お店の人の好意で、後から入る友人を脅かす側に回らせてくれたりと、ユニークなものだった。

お化け屋敷に行きたいと言うと、「わざわざお金を払ってまで脅かされに行くの?!」とか「絶対目を開けられない!夜寝られなくなる!」と言って嫌がる人が多いのだが、ものは考えようである。

お化けは絶対触ってこないし、「恨めしや~」なんて古風な事は恨めしくもないのに言ってこない(言ってたら喉がもたないからだろうか?)。暗いし、突然物が動いたりするけど、余程酔った人間や台所を這う夏の季語の方が怖い。普通のお化け屋敷なら、落ち着いてみればお化けや小物、からくりの作り、恐怖心をついてくる演出の仕方を味わうくらいの余裕ができてくるものだし、終わったあとの新鮮な空気は感動的である。

本格的な怖さを体験したい人には、長野生まれのお化け屋敷プロデューサー五味弘文さんの手がけるものをお勧めする。2011年に広島紙屋町で開催されたお化け屋敷「恐怖のおるすばん」を皮切りに全国展開していてどれも秀逸である。僕も勿論体験しているが、入口に並んでいる間にストーリーが渡され、読んでいる間に屋敷の中の声がスピーカーによって外に出され、恐怖心を煽る。中に入れば自分が物語の主人公となった気分でミッションに取り組むことになり、自分から何かしなければならないというのがまた緊張する。これまでに、赤ん坊を抱いて進むものや、裸足になって進むもの、同行者と手錠に繋がれて進むものなど、斬新なアイデアでメディアを騒がせている。広島でもこの夏、呉市の大和ミュージアム前に「血手形の家」を開催しているらしく、行きたくてうずうずしている。