2014年9月30日

梨を剥くいつもどこかの日の暮れて

身体と心だけ持って、どこか異国へと旅に出たいと思って、時々どうしようもない。
窓の外を見ると、東京の灯が無数に光っている。街灯はどこまで続くんだろう。深い闇に包まれた日本海と太平洋まで。夜がふけても明治通りをいつまでも車が走っている。
眠りにつく前、窓辺に立って外を眺める。ふと自分がどこにいるのか分からなくなる。それは少しだけ旅をしているという感覚だ。それは真実なのだろうけど、真実は少しの間しか見えない。