2015年6月21日

世の隅に収まるように昼寝せり

鵜川にアフンロパロがあるというので連れて行ってもらうことになった。「行く道の入り口」(オマンルバル)とか「入っていく道の口」(アフンルバル)とも言うそうだ。アフンロパロはあの世への入り口のこと。その先にある、死の世界は、逆さまの世界なのだそうだ。朝と夜、空と地、季節の巡り、全てがこの世と逆さまにあるのだ。

切り立った崖の下にレラさんは車を止めた。洞窟のようになっているというのだが、どれほどの規模でどのような形状のものなのか分からず、レラさんの進む方についていった。しばらくすると、ぱっと鳥が飛び立つのが目の端に映った。レラさんは「あの鳥が飛び立って教えてくれた」と、まっすぐに指を差した。その場所には、たしかに岩の窪みがあった。

窪みは崖の上の方にあり、遠くを見下ろしているようにも見えた。死への入り口が、ぽっかりと口を開けていると思うと不思議だった。あたりはうっそうとした草木が茂り、どんよりとした空の色に包まれていたけれど、レラさんの傍らにいたからか怖いとは思わなかった。