父または荒星を指す海の民   橋本直

かっこいい句である。
父といふ、などという定義の句にはせず、
「父または」という上五にすることによって、
彼は「父」であるときも「海の民」であるときもいきいきとし、かっこいいのだ。
厳しい季節の「荒星」だからこそ、ダンディズムが光る。
父が船長であったというエッセイをあわせて読みなおかっこいい一句。

「海民」(特集「母を詠む、父を詠む」『俳壇 6月号』本阿弥書店、2015)より。