2015年7月3日

くさぐさをみづの慕へる日焼かな

世界で一番かわいいのは武井咲である。議論の余地はない。2011年の月9出演以来さまざまな役どころを演じている彼女だが、おれは『戦力外捜査官』(日本テレビ/2014)の海月千波役が好きだ。海月は推理オタクの新人刑事で、眼鏡をかけていた。武井咲はふだん眼鏡をかけていないのでおれはドキッとした。

放送終了からずいぶん経って単発の特別篇が製作された。『戦力外捜査官SPECIAL』というタイトルで、マカオが舞台だった。やはり武井咲は眼鏡でかわいかった。おれはその日の日記にこう書いた。「武井咲かわいい」

次の日になってその日記を読み返したとき、おれはとても不安になった。いつか現れるかもしれない日記の読者は、ここに書かれた「武井咲」という言葉の切実さを理解するだろうか。おれが日記に「武井咲」と書きつけなければいけなかった2015年のありようを「武井咲」は再生するだろうか。眼鏡の武井咲にどきどきしたおれの気持ちは、おれが「武井咲」と書きつけたときにはとてもリアルだった。リアルであることはおれがいつも気にしていることがらの一つであった。