2016年5月15日

芝青し死の矢どこかにつがへられ

こうした悪戯には危険が伴わないわけではない。またしばしばあまりにも高価な支払いをする羽目になる。しかしながら一瞬の間に無限の快楽を味わった者にとって永遠の劫罰などなんであろう。

シャルル・ボードレール「不都合な硝子売り」、『パリの憂鬱』(福永武彦訳・岩波文庫)より