2017年5月3日

鳩ひくく鳴いて憲法記念の日

前述の「俳句」の特集に私が発表した5句は、〈月の夜の影を曳きずり雪女郎〉〈自画像と交す挨拶冬ごもり〉〈手袋の手を他人(ひと)の手のごと重ね〉〈折鶴に鋭角あまた雪明り〉〈傾きし杭をとりこの氷面鏡〉というものだった。コメントには「俳句を始めて二年になろうとする今になって、しだいに、これが自分の体質に合った自己表現の手段であると感じるようになった。まだ暗中模索の状態ではあるが、自分の中に湧き上がってくるイメージの流れを言葉によって定着させる、そのような芸術形式として俳句を追求してみたい」と書いている。
3月号で、1月号の作品評を担当された椎橋清翠氏が私の句にも触れてくださって、「俳句は言葉の芸術以上の感動文学であることを知っていてほしい」と書かれている。いま読むとなるほどと思う。椎橋さんとはその後親しくしていただいた。因みに、この特集を企画されたのは当時の編集長だった石本隆一氏である。石本さんは歌人で「氷原」を主宰された。偶然ながら、私の母がのちに「氷原」の同人になったのも何かの縁であろう。椎橋氏も石本氏も既に亡くなられた。