2017年9月8日

こほろぎとささやく眠り薬かな

●〈かたち〉の〈グラフィックデザイン〉●

〈かたち〉と〈グラフィックデザイン〉という語の組み合わせから連想する人物は?というアンケートがあったら、確実に上位3人の内に入るであろうブルーノ・ムナーリ。

ムナーリの絵は線そのもの、或いは色そのものがイマジネーションに富んでいます。さらに、その一本の線や色から引き出されるコミュニケーションの力が破格ですよね。またまたさらに、彼の作品の〈風通しの良さ〉は空想的であると共に大変理性的で、ほんとすごいバランスだなって思います。

一方、ムナーリがダネーゼのためにデザインしていた日用品や文房具は、わたしたちのよく知るムナーリとは違い、後期未来派のテイストがそこはかとなく香るもの。こちらも見るたびに、うん、うん、そうよね、みんな前衛育ちなのよね、とグッときます。