2012年3月11日

山羊の神秘を感じつつ春よく眠る

前略
 昨日のバリ雑貨のお店に続いて、今日はインドの衣料品を売っているお店に来ています。品揃えは、パシュミナという、カシミール地方につたわる手織りの毛織物が中心です。
 パシュミナは、ヒマラヤの人里はなれた高地に生息しているヤギの仲間、パシュンの冬毛をつむいで作るそうです。興味深いのは、この冬毛を簡単に手に入れるために、パシュンを低地へ連れてきて飼育したところ、毛の質が落ちてしまったということ。高地の冬の厳しい寒さが良質な毛をはぐくませるのだとか。
 なんだかファンタジーの世界みたいなお話です。成人を迎える少年がパシュンの毛を刈るために、ひとりヒマラヤをのぼっていく、その道中にさまざまな困難がまちうけていて……みたいな話、あってもおかしくない。
 それじゃ、また明日。

草々

3月11日

パシュミナとインド雑貨の通販『印度良品』“より
福田若之