スケルトン描かれて父のアロハシャツ
さかのぼること数時間前、鉄板焼きレストランでお姉さんとの会話を楽しんでいるとき、郁良さんから電話があった。「紗希さんの泊まっているホテルのレストラン、今日の夜、営業しますか?うちのホテルのレストランは、夜、お休みしますって言われちゃって」。ホテルのレストランに聞いてみると、夜は営業します、宿泊者とその関係者に限りますが、とのこと。郁良さんと高校生3人、そして私の5人分、席を確保してもらった。
というわけで、沖縄最後の夜はみんなでお食事。ちょっとした前菜やパスタをつまみながら、俳句の話や関係ない話(後者が9割だったかな)で盛り上がる。
高校生諸君の身なりがきちんとおしゃれなので「その服はお母さんが選んでくれるの?」と聞くと、3人とも、家族と一緒に買いにいくことはあるが、何を買うかは自分で選ぶとのこと。「昔、父とおそろいで買ったアロハシャツ、父のを借りてきたんですよ。僕のは、もちろん小さすぎてもう着られなくて」とショウくん。アロハシャツにあわせているかわいい刺繍入りのジーンズのズボンを褒めると、アロハシャツにあわせて自分で選んで買ったそうだ。できるのは俳句だけじゃないのね。
帰り際、「いや~、最高の休暇だったなあ。二度と体験できないよ、こんな沖縄」と郁良さん。実際には生徒たちの大会引率だから、もちろん休暇ではなくお仕事なんだけど、それを休暇のように楽しみながらしっかりこなしちゃうなんてすばらしい。そのように告げると「そうかな?ま、好きじゃないとできないよね」とにっこり。「また東京でね!」と言って、3人と一緒に、タクシーでホテルへと帰っていった。