確かに言われてみれば、セーラームーンや仮面ライダーも「変身」するときに光る。否、厳密に言うのであれば、光の中に一度消えるのかもしれない。
まるで別人に映るプリクラやサギ写と呼ばれる代物も、光でシワや輪郭を飛ばして〝変身〟するのである。印象派の絵などそうだ。「涼新た」は、きっとそんなさらりと光の雰囲気を言い当てていると思う。
いつもそうなのだ。変身するためには、一度輪郭を外してしまわなければならない。俳句もそうなのかもしれない。
カテゴリー: 安里琉太
安里琉太が、江渡華子・神野紗希・野口る理の俳句を読む。2016年5月連載。