高速道路路肩山茶花四角刈   村越敦

高速道路の路肩に四角く刈られた山茶花がある、という単純な内容を、
全て漢字という表記と名詞を羅列した文体によるごつごつ感が、奥行きを持たせている。
また、ひらがなを失った言葉はスピード感を増し、高速道路を駆け抜ける車にも重なるだろう。
「四角刈」という造語の強引さに、読者が試されているようでもある。
高速道路の路肩の山茶花には触れることはできず、それに気を留める人も少ないかもしれない。
その遠さがごつごつ感にもつながり、べたべたとした抒情を拒む一句となっている。

「春野」(『東大俳句 第1号』2013.3)より。

東大学生俳句会が、幹事の交代という節目に冊子を刊行しました。
掲句は、この冊子の発行人であり、昨年度まで幹事長だった村越くんの作。
東大俳句会にはたくさんの思い出がある私も作品を寄せています。