指ほどの靴下を編む春近し 小野寺沙樹

これはぜったいに赤ちゃんの靴下だ。編んでゆく指、その指ほどに小さい毛糸の靴下が、出来上がりつつある。「指ほどの」の比喩の確かさと、「春近し」の季語に託された祝福の念が、心をつかむ。素朴でやさしい一句だ。

2013年の年末に届いた、広島県立広島高校俳句部の句集「星果てる光」より。明日、ただいま「つくる」にて「はなこのはらのこ」連載中の華ちゃんのもとへ、る理ちゃんと小さな旅に。その道中にも、この句をきっと思い出す。