公園にけふも老婆や躑躅咲く  江渡華子

躑躅と髑髏は似ている。大学時代に読んだ仏教説話の中に、「足元に万遍なく髑髏が」という話があったのだが、躑躅と読み間違えしまい、どんだけ蜜吸ったんだよ、とひとりで突っ込んでいた。友人の指摘で、髑髏だったと知ったときは、躑躅なみに赤面。
しかしその経験から、躑躅を見たり書いたりすると、ふと死臭がする。綺麗なのだが、怖い。特に赤い躑躅は血のようだ。

そんな躑躅の前に老婆が今日も座っている。垣根代りの躑躅の近くにはベンチが置かれている。しかも石のベンチ。冷たいだろうな。この老婆も冷たく、、、。あ、そんなこと考えないでおこう。と思った瞬間、にたりと笑う老婆と目があった。
(やっぱり躑躅、怖い。)

2013.5.1「五月の鷹」