保育園の園庭遊びは大抵ままごとで、作る料理は何故かいつもケーキだった。ケーキのトッピングは摘んだ花。春先は園長先生の自宅と園とを仕切る椿の垣根から、少し開き始めた椿を毟り取る。そしてそれを一枚一枚穿いでいく。今思うと、申し訳ないことをしていたのだ。
もちろん花のまま、ぽとりと落ちた椿もあったが「花びらが汚い」という理由で落椿がトッピングに使われることは少なかった。
花の盛りにその形まま落ちて、老いていく椿たちは、蕾をどんな風に見つめていたのだろう。「徐々に」ではなく「だんだん」とすることで、老いのスピード感が出ている。
2014.2.1「いづこも」