初霜の餌場に牛の歯を拾ふ  鈴木牛後

餌を食べている最中に、歯の抜けてしまった牛がいたのだ。「初霜」だから、これから深まってゆく冬を思い、心理的な寒さがよぎる。牛とともに生活している人でしか、なかなか拾い上げることのできないリアリティあるワンシーンだ。

句集『暖色』(マルコボ.com 2014年5月)より。