可もなく不可もないものは、結局、可として許されることが多いな、とふと気づく。でも、俳句ではあまりないかもしれないなとも思う。可もなく不可もないのであれば、確実に可だと言い切れるものを詠み、選ぶ。それは詠む方のためのことであり、読む方のためのことでもあるのだが、実際の暮らしについては、曖昧にしつつ、許すものが多い方が争いも少なくてよい。カ行が多いので、音の切れが多いが、永き夜としたことで、濁音のぼんやりとした感じが、音の切れと内容のぼんやりさとを調和している。
句集『拝復』(2011年 ふらんす堂)より。