掴まれてまつすぐになる海鼠かな  鳥居三朗

「まつすぐになる」が独特の表現。大雑把でぼんやりとした描写だが、それがかえってとらえどころのない海鼠の姿を言いとめている。掴まれて体をこわばらせている海鼠の緊張を、「まつすぐになる」というあっけらかんとした描写が、滑稽味にかえて伝えてくれる。

昨日に引き続き、第四句集『てつぺんかけたか』(木の山文庫 2015年9月)より。