こけし挽く窓辺に福寿草の金  柏原眠雨

こけし、福寿草。ちまちまとした小ぶりの置物に、小さな幸いが宿ってくれそうで、「ほっこり」とはたとえばこういう句を前にしたときの気分をいうのだろう。ただ飾っているだけではなく、「挽く」という場面なのも、一句の蔵する生々しさを増大させている。「金」で着地するめでたさも正月らしい。

第四句集『夕雲雀』(角川書店 2015年9月)より。