中元の箱をもれなく開きおり 三宅桃子

ズボラ妻の私からすると、何てマメな人なの…と思う。届いたお中元の中身を確認して、中身を取り出す。箱は潰して次のゴミの日にでも出すのだろう。私だったら箱ごと納戸にしまう。「もれなく」とあるから、その量が少ないとは考えづらい。
大事なのは中身なのだ。役目を終えた箱を丁寧に畳むその姿から、日々の暮らしの丁寧さが見える。

「獏になり」週刊俳句539号8月20日より
http://weekly-haiku.blogspot.jp/2017/08/5392017820.html?m=1