窓の外を降る春の雪の光と、ディスクの、あの虹色のつややかな光。
ディスクに眠る神様とは、なにを指すのだろうか。八百万の神というからには、ディスクにも神様がいて、今は見てないので眠っているだろう、ということなのか。それとも、ディスクの中の映像に、神様に関連する番組があるのだろうか。私は、前者ととりたい。ディスクの美しい反射の色を見ていると、津田清子が「虹二重神も恋愛し給へり」と詠んだように、ディスクの虹に神の存在を重ねてもよいという気になってくる。
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「豈」51号(2011年2月)所収。「ディスク」という現代語を文語俳句に馴染ませるために、「春雪」という季語や、「神」という重たい素材をもってきて、バランスをとっている。