長女には花野は踊るところなり  中村安伸

『星の窯』(詩客 2011年10月14日号)より。

少し広いところにでると、踊りたくなる気分というのはよくわかる。
小さい頃バレエを習っていたせいか、少し広めのリビングや、家の周りの空き地
駐車場に出ると、走っては跳んでいた(踊りかどうかは別として)
私が習っていたのはモダンバレエだったので少々動きが面白いものもあったのだ。

誰が見ているというわけではない。スペースがあると、そうしたくなるのだ。
きっと、広い場所にでると、そのいっぱいを使って、踊りたくなる気分になる少女はすくなくないだろう。

この少女はきっと、大人になってもきっと花野にでる度に踊りたくなるのだろう。
もしかしたら、長女という肩書は変わらないから、花野を踊る場としているのは、
もう大人になった女性かもしれない。
「少女」ではなく、「長女」とすることで、普遍の気持ちや衝動が描かれている。