考えると女で大人去年今年  池田澄子

考えると、わたしも、女で大人なのだ。だからどうする、ということではなく、ふと、そのことに思い当たった。考えると、女で大人だなあ。池田さんのつぶやきが、まるでわたしのつぶやきのように感じられる。それって、実はすごいこと。

『ゆく船』(ふらんす堂、2000年)より。

去年今年という季語にふれるといつも、いままでとこれからのあいだにはさまれた、絶対的ないまを考える。