川千鳥旅の一夜の寝の浅し  加藤三辰

『句友12月号』(句友俳句界 2011年12月)より。

枕が変わると寝られないという人は多いのではないだろうか。川の近くの宿なのだろう。目をつむると、静かな空間にかすかな川の音が聞こえてくる気がする。そういえば、今日見た川には千鳥がいた。
うとうととしてくると、夢にちらちらと千鳥が出てくるようで、やはり眠れない。それでも、思い出した今日一日の色々なことが自分には満足なもので、興奮しつつも穏やかな気持ちで、寝返りをうつのだ。