風が広く吹き渡る大景とともに、子どもの汗がキラキラ輝く小景。
「日」という絶妙なスパンに、
人間の意と関わらず、暑くも寒くも優しくも厳しくも、ただ存在する自然のリアリティがある。
それでも、涼しき風、とはしないところに、風に意志を持たせるレトリックが見える。
作者がにこにこと目を細めてみている感じがする、優しく爽やかな句。
それでいてどこか寂しいのは、「かな」という切れ字に遠さを感じるからか。
『忘音』(『飯田龍太全集 第一巻 俳句Ⅰ』、角川書店、2005)より。
風が広く吹き渡る大景とともに、子どもの汗がキラキラ輝く小景。
「日」という絶妙なスパンに、
人間の意と関わらず、暑くも寒くも優しくも厳しくも、ただ存在する自然のリアリティがある。
それでも、涼しき風、とはしないところに、風に意志を持たせるレトリックが見える。
作者がにこにこと目を細めてみている感じがする、優しく爽やかな句。
それでいてどこか寂しいのは、「かな」という切れ字に遠さを感じるからか。
『忘音』(『飯田龍太全集 第一巻 俳句Ⅰ』、角川書店、2005)より。