冬枯や星座を知れば空ゆたか  小川軽舟

乾燥した空気の中、空をずっと見つめている。冬の空は星がたくさん見えて、とても美しいのだが、夜はやはり寒いので、長時間見ることはあまりない。星座になっている星はやはり空の中では目立つけれど、それが何の星座かはよくわからない。わかるのはオリオン座くらいだろうか。
秋のことだけれど、淡路の海辺で寝転がって空を見たとき、白鳥座がわかってすごく感激した。星座は星空の地図みたいなものだろう。地図を手に入れたら、もっと星空は楽しいものになるに違いない。

『鷹 2月号』(鷹俳句会 平成24年)より。