平成23年行方不明者へ落葉   奥坂まや

『鷹 第49巻第3号』より。
句を見て涙が出てきそうになる。
それは今見ることができない存在だ。けれど確かに存在を認識していて、そこに思いを馳せる。
落ち葉は愛情にも寂しさにも見えるが、もしかしたら淡々と日が過ぎているということだけかもしれない。
誰にも分け隔てなく、落ち葉は降るのだ。そんなことに、じんわり胸が熱くなる。