汗をかいた子が、わあっと近づいてきたときにふと「海藻」のイメージがよぎる。
子の汗の匂いが海藻の香り、ということではなくて、
「汗の兒」自体が「海藻のうつり香」であると読みたい。
この子が海で遊んできたとは限らないだろう。
むしろ海で遊んでいたなら「海藻のうつり香」は作りすぎている。
遠く海の底でゆらゆらと揺れ「海藻」の包容力ある優しき力強さを思うときに、
子への愛と、子の生きる世界への信頼が感じられる。
『セレクション俳人11 田中裕明集』(邑書林、2008)より。
汗をかいた子が、わあっと近づいてきたときにふと「海藻」のイメージがよぎる。
子の汗の匂いが海藻の香り、ということではなくて、
「汗の兒」自体が「海藻のうつり香」であると読みたい。
この子が海で遊んできたとは限らないだろう。
むしろ海で遊んでいたなら「海藻のうつり香」は作りすぎている。
遠く海の底でゆらゆらと揺れ「海藻」の包容力ある優しき力強さを思うときに、
子への愛と、子の生きる世界への信頼が感じられる。
『セレクション俳人11 田中裕明集』(邑書林、2008)より。