蠅飛んでふたたび同じところに来   藤田哲史

激しく同意する状況だ。払った蠅がしばらく宙を飛んで、結局同じところに戻ってくる。あれって、目印の匂いでもあるのだろうか。蟻が来た道を辿れるように匂いを出すというのと同じような・・・。それとも、ここのもともとに匂いが好きなのだろうか、止まりやすいのだろうか。考えているうちに、蠅は手をこすりながらくつろぎ始める。蠅叩きを探しに立つと、戻る時にはもうそこにいなかったりする。かなりバカにされている気がしてくるのだ。

詩客8月31号「プールと旅」より。