クライマックスで主人公か主要な人物が死んでオチのついたドラマなのだろう。
まだ冬眠せずにふらふらしているように見える秋の蛇・穴惑は、ドラマのように若く死ぬこともなく生きながらえた人のメタファー。「ドラマは」の「は」が、ドラマではないものすなわち人生を強くにおわせるところ、構図が分かりやすくなりすぎるきらいはあるが、「若き死」という措辞が新鮮だった。「若き死」を痛ましいとも美しいとも表明していないところの淡々とした味わいがある。
第五句集『海境』(2012年6月、角川書店)より。集中、「あの月の裏も金箔かもしれぬ」も心に残った。明るく絢爛。