碧眼の山羊冬空をいぶかしむ 井上康明

ハイジのいるような高い山々に囲まれた土地を思い浮かべる。冬の澄んだ空と広い土地に一匹佇み、この空を信じていいのかいぶかしむ。それは人間とは違う孤独だろう。その碧眼に、雲が映りやがて星々が映るのだろう。

句集『峡谷』(角川書店 2012年より。)