花圃には季節の花が咲き乱れていて、そのすみにある水栓から漏れる水音がしている。ほかに音がないのが春のうららかさをうっとりと感じさせてくれる。「いまも」にその永遠を閉じ込めたような花圃の時間がありありと立ち上がる。
『長子』(沙羅書店・昭和11年)より。
花圃には季節の花が咲き乱れていて、そのすみにある水栓から漏れる水音がしている。ほかに音がないのが春のうららかさをうっとりと感じさせてくれる。「いまも」にその永遠を閉じ込めたような花圃の時間がありありと立ち上がる。
『長子』(沙羅書店・昭和11年)より。