小川春休句集『銀の泡』
2009.10.1株式会社タカトープリントメディア発行
本当は会った事ないけれど、なんだか親しい気分でいさせてもらってる不思議な存在、例えば虫さんとか春休さんとかがそうです。春休さんが毎日Twitterで爽波の一句鑑賞をされているのを通勤しながら眺めるのが楽しみとしています。
先週からやってます夢二はまだ残ってるんですが、久留島くんからメールが来て、春休さんの俳句が読みたいと言ってたので、春休さんの句集『銀の泡』の紹介をさせていただきます。久しぶりに最近の句集だなぁ。
『銀の泡』は、春休さんにお願いして、結構前にいただいたんですが、勝手にてふこさんの句集がもうじき出ると思ってて、如月さん、春休さん、てふこさんと三人いっぺんに書いたら面白かろう、と温存(?)してたのですが、久留島くんが読みたいけど句集持ってないと言うから今回は春休さんやります。
久留島くん見てるかな?おーい
春休さん見てるかな?こんちはー
僕「童子」ってしばらく送っていただいてたんですが、お世辞じゃなくて、面白いですよ。爽波についてとか、読みたい文章が多いのと、気になる作家が何人も載ってるところがお得でして、ニコニコ読んでました。
そんでもって、如月さん、てふこさん、春休さんの三人の句が、毎月毎月面白くてですね、八重洲のあの本屋さんとかに「童子」置いてますのでみなさんぜひ立ち読みしてみてください。
えーと、僕が広島の出なせいか、広島の春休さん、岡山のユキオさんって雑誌等に載ってると嬉しくてニコニコしています。僕、この頃郷土愛が出てきまして…。
長くなりました、そんじゃ春休さんの句を読んでいきます。僕が喜びそうな句がたくさん並んでます。
工具箱にどかと腰掛け梅見上げ
工具箱がいい感じです、いい感じの一休みです。
世話役は飴配りをり農具市
農具市を楽しんでみたい。農業やらないけれど…、なんか鍬とか欲しい。
囀りや手の中の茶の波うちて
あぁ、気持ちの良いお休み、会社に行かず一日お茶を飲んでいたい、行くけど。
そこにゐるうぐひすのことささやける
鶯はうぐひすと書くとなんだか丸くて可愛い姿が見える、蝶はてふてふのが飛ぶ
やどかりに登らんとするやどかりよ
脚をカシャカシャさせる様が可愛い、僕やどかりは結構好き
春うれひなどまだ無くて電車好き
僕も電車好き、バス好き、飛行機嫌い(手続きが嫌)
この河をよくぞ越え来し雀の子
おぉーし、よしよしよし
畳まれて顔ばかりなり鯉幟
「確かにっ!」という面白さは対象をよくよく見てるとたまに出てきます。春休さんはそういうところかなり巧みです。
団子虫脚は見えねど走りをり
ほらほら面白い。この句は面白い、最後の「をり」がまたジワッと良い。団子虫は嫌いじゃない、でも裏側は嫌い。
まさらなる扇に舟の絵をさらり
あぁ、隠居してこんな風になりたい。あ、絵描けないしな…。ちなみに僕は字が汚く絵も描けないので、年賀状(10枚ぐらいしか書かない)にはとりあえずキリンの絵を描きます。干支は関係ない、とりあえず毎年キリン。
サイダーのストローを噛むのはお止し
ごめんなサイダー
姉妹かぼちやの出来をほめ合うて
この姉妹、ちょっと大きくてそっくりだと楽しい。テレビで見るロシアのおばちゃんが大きな鍋でナンカの料理をしているのを眺めるのが好き。
漁師やめ庭に糸瓜をあそばせて
海から陸に、人生とは死ぬまで楽しい
味見しておたま熱しや初時雨
何の料理かはわからないけど、美味しそう、どこにも美味いって書いてないけどとても美味しそう。
湯たんぽの栓を探してゐたりけり
探すシリーズの句は何を探すかによって面白さが変わってきますが、かなりレベル高しの探す俳句だと思います。確かにねぇ、ないと困る…、死ぬわけじゃないけど…、というのが良い。
暦買ふはずがでつかきソファ買ふ
「そんなでつかきソファ買ってどうするんじゃあ」
「わしゃあでつかきソファで寝たいんじゃあ」
「でつかきソファ買ってけつかる」
「ぶちでつかきソファじゃあ」
「うち、たちまちこのでつかきソファで寝てみるよ」
「ぶちでつかき、ぶちでつかき」
えと…、でつかきって書きたかっただけです。
春休さんの句集、まだまだ面白い句がありますが、あまり引用し過ぎるのも悪いですのでこのへんで、楽しい句集です。
来週は夢二の続きをやるか、気がすんじゃったら何か別のをやります。
そんじゃ
ばーい