花びらはかえってこない桜の木  佐藤優太郎

散ってゆく花びらを見送って、そこに立ち続けている桜の木。この句を読むと、まるで自分が桜の木になったような気がして、小さくなってゆく花びらたちに、かえってこないあれこれを重ねる。

今年の佐藤鬼房顕彰全国俳句大会ジュニア部門の最優秀作品。佐藤優太郎さんは、塩竈市立第二小学校の六年生。ここに震災を重ねて読み、「かえってこない」の言葉にこめられた思いの深さを反芻する。