象の詩に泉の挿絵夕長し   望月周

詩集をひらき、「象の詩」のページに「泉の挿絵」があった、という出会いの句。
象と泉は、意外な取り合わせのようでいて、象が泉の水と親しむ姿は微笑ましく思い浮かぶ。
しずかで大いなるものとしての象と、やわらかな泉の対比もさることながら、
「夕長し」という季語のゆたかに時間が流れる気分をたっぷりと味わいたい。

「春」(『ガニメデ 57』銅林社、2013.4)より。