「君」のために「花」を摘んでいると「夏鶯」の声が聞こえてきた、という爽やかな景。
夏の野での出来事だろうか、陽射しは強くとも気持ちの良い風が吹いていそうだ。
野の花を摘んで祝いとするということは、きっとささやかなお祝いなのだろう。
それでも、「君」のために花を摘むという行為に君への愛しさがあふれ、
また中七を、君祝ふ花、でもなく、君祝ぐ花を、でもない、「君を祝ぐ花」とし、
君のために「を」を使ったことによって、「君」への特別な思いが感じられる。
「をさなごころ」(『Willow Tit 小雀の会アンソロジーⅡ』椋俳句会、2013.5)より。