昭和61年8月15日永田書房発行『齋藤玄全句集』より
先日黒岩くんが泊まりに来ました。そう、スピカで一日一句やってた、スウェーデン黒岩くんです。前に久留島くんが彼の説明をしてくれたのが忘れ難い。
久留島くん「麒麟さん、黒岩はほんとイイ男なんです。どれぐらいイイ男かと言うとですね、外から見たらイイ男に見えて、なんと、イイ男なんですよ!」
ズコーッ!
久留島くんはこの手の話させたら本当にうまい、百人ぐらいの俳人の人物評書けば売れるんじゃないかと思います。
この人物評が大変気に入って、なんだか黒岩くんが何喋ってても僕にはなんとなーく面白く感じます。
うまい具合に僕が句会の日に遊びに来てくれたので、ラッキーな黒岩くん、敦子さんや亜美さん達、仲良し千住句会組とまとめて会わせる事ができました。
亜美さん「麒麟くーん、ちょっとー、前に亜美さん酒乱みたいに書いたでしょー!」
前に僕と亜美さんが酔っちまったのは平井くんがじゃんじゃん飲ますからいけないのだ、平井くんが悪い、と二人して平井くんのせいにしました。平井くんは久しぶりに会うとなんだかオシャレになっていました。靴や鞄が綺麗になっていました。あぁみんな就職してゆくのだと、僕、働いていますがなんだか寂しくなりました。
亜美さんはきりんのへやを警戒して日本酒ではなくハイボールを飲んでいました。
フミさん(フミ子さんじゃないよ、フミヨさんだよ)「敦っちゃーん、パンドラの箱を開けてはいけないのよぉ」
昔の恋に色々あったらしい、パンドラの箱って18回言ってました。
敦姉「私は私でー!!」
恋話に加わります、敦姉。あ、ちなみにA子が投げたブーケって敦姉がゲットしたんですよね、幸あれ。
大人の笑顔の泰輔さんと日本酒をグイグイ、泰輔さんはシャツがオシャレです、時計とかもオシャレです。
千住の会は皆仲良し。黒岩くんを亜美さんと泰輔さんの間に送り込んだら楽しそうにしてました。
良かったね、またいらっしゃい、スウェーデン黒岩くん!
彼はイイ男に見えてイイ男です。
まくらでお腹いっぱいだけど、うーん、やるか、ちょちょっとやるか!
今日も斎藤玄さんですよ、はい、やりますよー。
第三句集「玄」より
おん母を蝦夷に残すや十三夜
うぅ、遠い…。
寒鯉に金輪際のひかりかな
玄さんは鯉の句が多い事で有名。魂に形が似ているからかなぁ、魂見た事ないけど。
水飲んで雪の奈落のつづきけり
北海道は一回しか行った事ないけど、うーん、この句、北海道というよりは人間がほとんど居ないような神聖な感じがします。
束の間をいくさやぶれて残る虫
おそらくと言うか多分、いや絶対、波郷の束の間の句を意識してますが、男の友情は美しい。特に波郷とその周りの友情はドラマがあります。
よくわらふわすれがたみや寒椿
あぁ健気。椿がまた鮮やか。
笑みそめし吾子や朝顔芯まで美し
良かったね、と芯から思う。ほんと大変な時代です。
紅梅や今安息にうち沈み
前書に「この日、新憲法施行さる」とあります。こう言った句を見てると、現代の僕らの句のいくつかは数十年後に、あぁ大変な時代だったんだろうなぁと思われてしまうのかなと。健やかに生きていきたい。
猫じやらし心おきなく見て死なむ
小さな幸せこそ。
秋の風いのちを浚ふほど吹かず
あぁ重い。死があちこちに身近にある。
死に遠く妻と子まろぶ秋の家
秋の家が不安にさせます。玄さんの場合、ここが絶対春の家とかでは詠まない。
斎藤玄全句集、そろそろみんな買ったかな?たまには重く激しく美しく、ね。
じゃ
ばーい