1995.1.10 蝸牛社発行
松尾勝郎編『蝸牛俳句文庫17 内藤丈草』より
大阪に一泊、近江に一泊と二泊三日の旅をしてきました。この旅は裕明賞を夫婦で祝うという名目だったので、多少贅沢もありということにしてせっせと遊んできました。
食べて食べて食べて、あと飲んで。
いやー、太りました。かなり太りました。
まいったなぁ…。
近江に行ってから丈草のことをよく考えています。蕉門の中では一番好きだったんですが、なんだか、義仲寺を訪れてから、余計に丈草がどう暮らしてたのか、どんな思いだったかを想像しています。
案外、楽しかったのかなと。
というわけで、丈草の句を読んでいきましょう。
ちなみに僕は、其角より去来より、丈草の句の方が好きです。
幾人かしぐれかけぬく勢田の橋
たたたた。
しづかさの数珠もおもはず網代守
ちっとも。
行秋の四五日弱るすすき哉
行秋らしい。晩秋感。冬近し。
我事と鯲のにげし根芹哉
やっぱり今読んでも面白い。丈草のユーモアは優しさが見えて嬉しい。
大原や蝶のでて舞ふ朧月
この句を読むと、いつも、あぁ旅に出たい、有休が欲しい、と思う。なかなか行けないし、有休は取れないけど。
さしむかふ別やともに渋団(しぶうちわ)
あなたもわたしも渋団扇。
悔いふ人のとぎれやきりぎりす
あ、きりぎりす(蟋蟀だけど)だと皆で思う、言わずに。
水風呂(すいふろ)の下や案山子の身の終
やがてそうなる。
うづくまる薬の下の寒さ哉
出来たり、と師に褒めらてみたい。一度だけ、「大いに結構」と葉書に書いてあり喜んだことがあります。ちなみに飾ってます、その葉書。叱られた句は今見てもしょげるので、その葉書の裏に隠してます。
狼の声そろふなり雪のくれ
わおーーーー。
陽炎や塚より外に住むばかり
謙虚に謙虚に。でもちゃんと楽しく暮らしていたんじゃないかな。
稲妻のわれて落るや山のうへ
とってもよく見える。見え過ぎて楽しい。
蜻蛉の来ては蠅とる笠の中
がさっ、ばりばりばり!!
ことづても此とほりかや墓のつゆ
行ってきまする。あ、もちろん墓は芭蕉先生ね。
血を分ケし身とは思はず蚊のにくさ
高熱は勘弁。
連れのあるところへ掃くぞきりぎりす
優しいから好き、丈草さん。
読み返してますます、良いなぁ丈草。
じゃ
ばーい