なうなう②

2015.3.25 本阿弥書店刊行
『関西俳句なう』より

新宿のあのディープなお店で楽しく飲みました。

翼さんが「麒麟は、お前、無季の句を作れ、古志に無季の句を送り続けてみろ!」

僕「ますます載らないじゃないですか、嫌ですよ」

このあとが面白い。

翼さん「季語入れたら…、殺す!」

って言った後で皆でダハハハと笑う。面白かったなぁ。

文章だけで見たら何事かと思うけど、大変楽しかったです。翼さんの「殺す」は何か妙に面白い、愛がある。

終電に乗るために帰ろうとしたら村上さんが僕の鞄を引っ張る引っ張る。こいつは帰らないんだー、と叫びつつ引っ張る村上さん。こっちだって必死だから村上さんを手刀で四度五度打ち、ひるんだ一瞬をつき脱出成功。待てぇと村上さんの声が聞こえてきたけど、待つ僕ではない。なんせ終電があるんだ。

いやー、なんとかかんとか帰ってきました。

翌日僕の携帯には玩具のマイクを持ってはしゃぐ天使のような村上さんの姿が何枚も映っていたので、一枚を村上さん本人に、もう一枚を、喜ぶかなと思って、てふこさんに送っておきました。

さて、こんなまくらだけど、「関西俳句なう」の続きからです。

ラブレターちょっと入道雲にかいてくるわ
山本皓平

照れて、とりあえず走る。

パーカーのフードの紐引っ張ってキス
山本皓平

そんなことは31年生きてきたけど、なかった。

釣具屋の客には向かぬ扇風機
山澤香奈

人に厳しく。

帰り花ここにも平和通かな
山澤香奈

あちらにも平和通。

春炬燵より出で来るタンバリン
山澤香奈

赤いタンバリンを上手に打とう。

ギア換えて若葉青葉も輝きぬ
藤田亜未

ギア換えてギラギラ。

もうちっと面をあげい冬の月
藤田亜未

冬の月「へい」

納豆の糸強く引く建国日
涼野海音

納豆ネバネバ平城京。794鶯絶好調。

雛の間の隅に吊られし背広かな
涼野海音

父の背広は隅。

涅槃図の蛸大足を伸ばしゐる
涼野海音

偉大なタコ焼きに。

書き出しを考へてゐる端居かな
涼野海音

暇だなぁ、からの難しい始まり。

眼鏡の子菜虫を取つてゐたりけり
涼野海音

眼鏡は真面目。乱視は大変。

じゃ

ばーい