登四郎どうしよう③

平成2.11.20 富士見書房刊行
俳句研究別冊 能村登四郎読本

川柳カードの合評と句会、飲み会に参加させていただきました。

句会にもお邪魔したので、生まれて初めて川柳を作ったんですが、いやぁ難しい。季語、文語、切字を使うとどれだけ助かるか。はい、川柳を作りましょう、と構えてから川柳を作る、これは面白いし勉強になります。

色んなことをやって色んなことを考えたら良いかなと。

川柳とはなんぞや、とはうまく説明できませんが、柳人の方々がとにかく陽気で仲が良く、飲み会が大変楽しいのはよくわかりました。

よく笑ったなぁ。

あ、そんなこと書いたけど今回も俳句です、能村登四郎『定本 合掌部落』の続きから。

飛騨の子の若さあまれり鮎突き突く

飛騨、皆元気。

夢にふと若き日があり露充てり

あの頃は~♪何もな~くて~♪

冬雲をみてゐて教壇をふみはづす

雲を見ていたい時もある。

保険屋とバス待つ焚火ともにする

色々あるから皆無言。

桶に鼻入れ泪目に馬老いゆく冬

泪目がかなしい、馬も人も。

煙管たたきて水洟漁夫の不漁(しけ)ばなし

嫌んなっちゃうぜ。

父は鰊場ただ着ぶくれて遊びをり

鰊場に父の労働。

紺の厚司で魚売る水産高校生

筋肉隆々君ら水産高校生。

わが旅の死をゆくごとし何処も枯れ

静かで命を感じない景色、少しほっとする。

唇にくる雪なめ呼ばふ駅売子

負けるな負けるな。昔「自虐の詩」って漫画を読んだなぁ。

スキーに唇触る若ものの眠りふかむ度

そっと、観る。

なづな粥もの言へぬ母神のごとし

魂のだんだん透明に。

冬越えて萌えゆたかなり囚徒の麦

エネルギー。

枯園に見ゆとほき廊ゆく囚衣の列

冬は寒かろう。

君ら健やか獄の初湯を詩につづり

改心なさい。これは挨拶句としてとても良い。

枯野帰る胸に灯ともる君らの詩

心が少しあたたかく。

風邪の子の自画像の耳朶大きかり

大きなことは良いことだ。

聖家族めく円卓に春の燭

気持ちに希望がある。

苺出てけふ辰雄忌のゼミナール

苺を皆で、美味しいね。

小鳥売場よりみる屋上に夏くるを

最近どこにあるんだろうか、小鳥売場。文鳥を飼ってみたい、喘息だったから駄目だけど。

白地着て父情ゆたかにあるごとし

気持ち良い句。父情ゆたか。

羽蟻降り教師の宴すぐ白け

羽蟻で盛り上がりが伝わる。

黴びし書架若き日借りし書もありし

懐かしのロシア文学。

体操教師に憎まるる子の秋風詩

僕が小学生の頃は若い女の先生が自主時間に騒いだとかで男子全員を立たせてビンタしたりとかありました。中学校の頃は体育教師がまだ不良を殴ったりもしていました。時代ですな。そういうのは案外忘れない。

来週は枯野の沖へ。

じゃ

ばーい