平成2.11.20 富士見書房刊行
俳句研究別冊 能村登四郎読本
先生の前でだけはちゃんとしています。
真っ直ぐに立って
「いいえ、この頃お酒は飲んでいません、朝早く起きて、仕事に行ってます」
と僕が言う姿は、俳句の友達には死んでも見られたくない。
皆にやにやするに違いない。
『冬の音楽』の続きから。
植ゑ終へし真竹と男しばらく立つ
植え終えたなぁ。
夏まけの必死に噛みて烏賊・干鱈
大人の必死。
ごきぶりの神が賜ひし翅の艶
神の最強傑作。
あれこれの会不参して螢籠
行きたくないんだもん。
ひだり腕すこし長くて昼寝せり
だよ。
この世ともあの世ともなく藻流れて
藻を眺める時間。
ひとりゐてひとり分だけ秋の風
僕の秋風。
座持ちよき一人失ひ年忘れ
思い出すあの人。貴重な人。
前身は蝌蚪かも知れぬ怯え癖
ひぃ。
亀鳴くを待つまでの顔老いにけり
心に余裕がありすぎる。
もはや血は戻らざれども蛭殺す
だけれども。
炎天の何するかこの深き穴
暑いから、室内へ行きましょう。穴見てないで。
白地着て鬱が巻きつく男帯
この頃鬱が巻きついて。
盗み鯉売りくる男枯れの中
盗んだ鯉だよ、いらんかね。
火を使ひすぎて冬田を見に出づる
気になった。瓜人先生の句を思い出す。
寝てゐては見えぬ枯野の一戸かな
気になった。やはり瓜人先生を思い出す。
地獄絵をまづ収めての師走寺
地獄絵をするする。
ふところ手かく深くして老いゆくか
昔酒場で習ったけれども、学校出るまでは色々あるけど、あとはすぐよ、だって。
三年ごとに句集が出ているんですが、どんどん面白くなってきています。
じゃ
ばーい