昭和25.11.10 新甲鳥刊行
上野泰句集『佐介』より。
数学が全くダメなわりに数字を見るのは好きです。
あ、野球の話ね。イチロー選手3000本、黒田選手200勝、頑張って欲しいなぁと。
僕、野球見るのは好きだけど、そういえば野球をしたことがない。体が弱かったのと友だちが少なかったのが原因でしょう。
ただ、キャッチボールは大好きで、あとは壁に向かってボールを投げれば、壁は球を返してくれるのでこれは一人でも、友だちが居なくても出来ました。
斎藤雅樹に憧れサイドスローでのシンカーを練習したり、桑田の真似をしようとスプリットフィンガード・ファストボールを投げる練習をしたり、パームやシュートを練習したりしました。
好きだった投手は入来弟(巨人)宮本(巨人)山内(カープ)と小宮山(ロッテ)でした。バッターなら元木(巨人)、川相(巨人)。
昔も今も、ちょっと普通でない人が好きです。
さて、上野泰『佐介』をやります、努力だけではものに出来ない世界を持っている俳人が、たまーにはいます。きっと上野泰さんもそういう人、ざっくり言えば天才の一人なんでしょう。
首筋の寒さが袖にぬけにけり
寒さが動いているような感じ。
群のまま寒鯉すこし動きけり
同時に、ちょっと。
寒月や表にものを取りに出て
寒っ。
はちす葉の盾の如しや吹かれ立つ
これ好きですね。そう言えば盾の如し。
表面に水底があり水澄める
なんでもないけど楽しいね。泰の世界はそういうことなのかも。
鎌倉の風強き日の椿かな
鎌倉と言えば、虚子と言えば。
磯遊びする子が走り波走る
わーい感がすごくあって楽しい。
夏蜜柑月のごとくにぶらさがり
嬉しくなってしまう存在感。
発車ベルアイスキャンデー噛みて聞く
噛むとすぐなくなる。
草矢にも倦きて走りて去りにけり
子どもは何となく走りまわっている。楽しいんでしょうね、何かが。
飛んでをるとんぼうがすきとをりけり
「飛」の一字。
大きくて鏡の如き露のあり
とても大きな、綺麗だな。
瀧のごと落葉を穴に掃き落す
ざぁーっと。わかるわかる。
とても好きな句集なのであと一回やります。
じゃ
ばーい